フリーランスのエンジニアになると、自分でクライアントと契約する必要があります。一般的に締結される契約は業務委託契約と呼ばれますが、その内容についてよく理解しておかないと、後になって思わぬトラブルになる可能性があります。業務委託契約について、まず理解しておきたいのは、契約によって委任型と請負型の2つのタイプがあるという点です。委任型が、約束した行為を契約において定められた期間中継続して実施するものであるのに対し、請負型は約束した仕事を契約に定められた期日までに完成させる必要があるものです。両者の違いは、完成義務まで負うかどうかという点にあるという点を理解しておくようにしましょう。
報酬の支払い条件についても、契約の締結時にしっかりと頭に入れておきたいポイントの一つです。場合によっては、報酬の支払い期日が、業務が完了してから1ヶ月以上後に指定されているケースもあるので、もし少しでも早く手元にキャッシュが欲しいのであれば、交渉して変更してもらったほうが良いでしょう。また、万が一、クライアントと揉めて契約が途中で解除されてしまった場合の報酬の扱いについても、できる限り契約で明確にしておくのがお勧めです。クライアントの方が強い立場にいるケースがほとんどなので、契約で定めておかないと、最悪の場合、泣き寝入りをせざるを得なくなるかもしれません。後でトラブルになりそうなことは、なるべく契約書で条件を明確にしておくというのが重要なのです。